FIP治療記録

猫伝染性腹膜炎(FIP)治療記録 / ウェット / 4y / シャム男

シャム男さんは、2023年の冬に家の目の前の餌場を他の猫に追われて、我が家の玄関にふらっと現れました。家の周りでは見たことない大きな猫でしたが、争いには弱くおとなしい性格の子でした。我が家の猫を玄関のガラスから見ては体を擦り付けて鳴く姿を見て保護を決意しました。

そして12月になり家族として迎え入れるために捕獲して病院に検査を受けに行きました。

食欲減退が見られて病院での検査の結果、点滴と抗生剤を1週間服用することになりました。
以下はその他の症状
・血液検査では貧血数値が平均以下、他の数値は正常
・微熱

病院での遺伝子検査からヘモプラズマ3種全部反応と連絡をもらい、専用の駆除薬を2週間投薬。
→貧血数値は改善しているのに、熱が下がらず食欲減退も見られ、抗生剤を投与してもまた次の日には熱が上がる状態が続いていました。

ヘモプラズマとは?
・赤血球に付き再生を阻害する
・ダニやノミ等に寄生された猫に噛まれる等で移る(約3%の猫に寄生)
・寄生されても自己回復する猫もいる
・子猫や何らかの原因で免疫力が弱い状態等の理由で重症化した場合は命に係わる

8kgあった身体が5kgになり毛がバサバサで、ずっと寝転がっていて息が荒かったです。
この時に黄色っぽいとろみがある腹水が認められFIPと確定しました。

通っている病院ではモルヌピラビルしか扱いがなく、1週間分を処方してもらいました。

・計14日使用
・薬の注意書きにセラフィルム系の薬との併用は不可と書いてあり、風邪薬等の他の薬と併用には病院に必ず確認してください。
・6kgで1回1.8ml(1kgあたり0.3ml)

学んだGS注射の打ち方
 ①皮膚をつまみ、必ず注射の角度は横又は斜めに
 ②注射後は殺菌用にAG成分の入った(AG成分を薄めた)スプレーを行う
 ③その後ペット用のスキンクリーム、今回使用したのはヒルトンハーブフィトバームで漏れを防ぐ感じで塗る

・約4週間
・Curecatは4kg基準に対して、Hopefipは2kg基準のため粒が小さいが、その分飲ませる錠剤の数が多くなる
・1kgあたり1/2錠のため7kg時点で3.5錠を服用
・AG比の上りが悪く体重あたりの投薬量を1.25倍→1.5倍と増量
 →3.5錠→4錠→5錠と増量された

・最後の1週間使用
・CurecatのGS-441524の錠剤は、1錠あたりの体重が重たい分粒が大きい
・半分や1/4錠に割って使用すると、すぐに崩れる感じがする
・Hopefipが5錠が、Curecatの2.5錠と同じGS-441524量を摂取可能

猫伝染性腹膜炎通称FIPの腹水があるウェットタイプの去勢猫の治療経過とAG比率を含めた血液検査結果。

元気な時:8kg → 治療前:5.3kg → 治療後:7.1kg

猫伝染性腹膜炎治療:1日目
熱が下がり始めるがまだ食べられる状態ではない。
急いで個人輸入でGS注射用の製剤を取り寄せる

猫伝染性腹膜炎治療:3日目
起き上がるようになる
水を飲み、カリカリを少しずつ食べ始めるように

猫伝染性腹膜炎治療:5日目
あれだけパンパンだった500ml相当の腹水が抜けて、皮膚がタルタルに
個人輸入したGS注射に切り替える

猫伝染性腹膜炎治療:2週目
血液検査も平均値に近くなり
GS注射を打つための正確な打ち方を教わりました。結果炎症もなく奇麗なままで2週間の治療を終える

猫伝染性腹膜炎治療:3週目
注射用の製剤はかなりの炎症を起こすため、経口薬に切り替える

猫伝染性腹膜炎治療:84日+延長5日目
AG比が0.53と0.6にまでは上がって欲しかったが、中には0.5の子もいるらしく投薬治療を終了

シャム男さんは、白血病キャリアもあり色んな病気で瀕死のために心配があり、また白血病キャリアでもFIPは治せるかという不安もありました。今後も経過を見ていきたいと思います。ヘモプラズマになったコはFIPになりやすいと言われています。うちの場合は多頭なので、気を付けたのは便の処理を速やかに行い除菌をすることです。

白血病やエイズキャリアのFIPのコも完治できる希望があるように願っています!

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