FIP治療記録

猫伝染性腹膜炎(FIP)治療記録 / 眼球 / 9m / はる

誰かのためになればという思いから、FIP治療を行ってきた方々から頂いた治療記録です。

はるをこの家に迎えいれてから1週間でFIP治療を始めました。そのため病気の発見が早かったのではないか?と考えます。FIP治療を始める1週間前に家の前で愛嬌を振りまいて私のあとをずーっとついて歩きまわっていました。今思うとこの時に助けてほしくてここまで来てくれたかもしれません。

保護してから3日目にブドウ膜炎症状が見られ近所の動物病院に向かいました。猫を飼うのはこれが初めてで何も分からず先生の診察を受け目薬をもらうと同時に症状が改善しなければ猫伝染性腹膜炎の可能性もあると指摘されました。この日にどんな病気かと思い調べてみるとかなり恐ろしい病気だったという印象しかありませんでした。

幸いにも目薬をさしてから次の日には目は良くなりましたが食欲が落ち始め、その次の日には一日中寝ている状態に。すぐに病院に向かい血液検査を行いました。すると先生からはFIPかと思うけれども、もう少し他の検査を行う必要があると言われました。

数日前に猫伝染性腹膜炎について調べていると猫でんちさんの記事を見つけ、FIPの診断は難しいということ、確定前に治療が可能で好転反応が見られればFIP確定。GS-441524の副作用は注射薬による皮膚の炎症のみということを既に知っていました。

とりあえず薬を試してみようと思い、販売会社には無理を言ってお願いし緊急配送という形で送ってもらいました。午前中に薬を購入し次の日に到着しましたが、正直こんなに早いとは思っていませんでした。この薬を持って再び動物病院に。先生に治療を行いたいことを伝えたところ反応はあまりよくありませんでしたが、最終的にご家族がそれだけ言うならということで病気が確定する前から投薬が始まりました。

投薬から次の日には食欲と活力がみるみるうちに戻り始め、核心をもってFIP治療を継続する決心がつき、あの時の私の行動は間違っていなかったんだと安心しました。

ブドウ膜炎の症状は出ていましたが目薬によって1日で良くなりGS製剤の治療を始める時には眼球の炎症はなく、ドライタイプだと思い6mg/kgで治療を行っていました。

その後猫でんちさんと話しをして、ウイルスが目まで侵入していたから現れたブドウ膜炎ということで投与量を増やすことを提案されました。これ以上投与量を増やすことははるにも負担がかかりかわいそうだと思っていましたが、アドバイス通り8mg/kgに増薬しました。

FIP治療中は結膜炎の症状がたまに見られ、結膜炎になるたびに目薬をさしていました。治療終了前には数種類の抗体検査を行ってもらい、猫ヘルペスウイルスにわずかに数値が現れていたので、たぶん治療中免疫力が落ちて症状が出たのではと考えます。

私もはるも注射を打っていた時はまさに戦場でした(笑) 注射を打つことへのストレスが2人ともあったので錠剤への変更を決め、注射薬と同じブランドの錠剤にしました。治療11日目が変更を行う日でわずかに注射液量が足りなく、事前に計算して注射液が足りないことを知っていたので担当者に聞いて錠剤で補うことができることを教えてもらうのと同時に各投与量の指示をもらいました。

錠剤の変更によりもしぶり返しが来たらと心配でしたが、何事もなく中間検査は良好でウイルスによる眼球症状も治療前以外には一回もありませんでした。

はると出会って、しかも初めての猫との生活が始まってたった1週間で聞きなれのない猫伝染性腹膜炎という先の見えない病気と闘うことになりました。それでもSNS上では一緒に治療を行っている仲間がおり、猫でんちさんにも出会い遅い時間にも関わらずたくさん相談に乗ってくれて心強かったです。みなさんのおかげで無事に治療を終えることができました。

毎日同じ時間に薬を飲ませることは決して簡単ではありません。しかし日に日に良くなってくれる子を見ると嬉しく涙が出て私が治療を諦める訳にはいかないと強く思いました。はると出会ってから何回泣いたことか、、

観察期間もこのまま何事も無く元気に過ごしてくれるように、よりはるの側で見守っていきたいです。

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