FIP治療情報

錠剤の飲ませ方アイデア

猫伝染性腹膜炎治療のGS-441524やモルヌピラビルやレムデシビルのFIP治療薬を使用した錠剤やカプセルの猫ちゃんへの飲ませ方

前回の記事で猫伝染性腹膜炎の治療薬のカプセルや錠剤といった経口薬の投与の注意点についてお話ししました。まだ読んでいないという方は参考に見てみてください^^
 >>>FIP経口治療薬の注意点

実際にはなかなか錠剤のままでご褒美無しで飲ませるというのが難しいので、今まで錠剤を飲ませて来た方々のアイデアを3つ紹介していきます。

FIP治療だけではなくその他の治療に使用する処方薬や栄養剤にも使える方法なので、FIP治療以外の方も参考にしてみてください!

まず本題に行く前にGS-441524の経口薬について簡単に説明しようと思います。投与量や投与方法はブランドによって違うため基本的に購入先への確認は必要です。ここでは共通して言えることをお話ししていきます。

GS-441524は酸によって溶解されて効果が発揮される成分であるため、経口薬服用後に胃や腸にまで届きゆっくりと体内に吸収されるようになっています。そのため投薬の前後数時間の絶食の厳守どうしても薬を飲んでくれないという時にほんの少しのおやつと一緒にあげたり、錠剤を分解したり砕くようにしてくださいね。

今までFIPの治療を行う時に経口薬を使用してきた方々は、どのようにしたら薬を飲んでくれるかと試行錯誤してきました。多くの方が成功してきた飲ませ方を紹介します。

ウェットタイプの食べ物とどうしても一緒にあげないといけないという場合は、その子が大好きなものよりも食べてくれるものを選ぶことをお勧めします。錠剤の服用に使用したおやつを後々食べてくれなくなる子を多く見かけます

体重が重い猫ちゃんや神経症状が出ている等によってたくさんの錠剤を飲ませないといけないという方や薬が苦くて飲んでくれないという方に向けてお勧めです。

<準備するもの>
 → 空のカプセル(薬局やインターネットで購入可)

<カプセルに入れる方法>
カプセルの大きさは小さいほど猫ちゃんにとっては負担が少ないですが、全て入らないと元も子もないdです。大きさは薬の量や大きさに合わせてください。錠剤に線が入っていれば割っても良いという意味ですが、それよりも小さくしようとする場合は購入先に確認してください。細かく砕いた場合は粉も残さずいれるようにしてくださいね!

治療を始めてからどんどんと薬を飲ませられるということが分かり、何をしても口を開けてくれないという子に特におすすめです。2人で行うとより簡単にできる方法です。

<準備するもの>
 → 手にはめるタイプの歯ブラシ(2個以上あると便利)、使い捨てのプラスチックのスプーン
  「指ブラシ」「指サック歯ブラシ」と検索すると出てきます

<飲ませ方>
 ①猫ちゃんを捕まえ、タオル等でくるんで落ち着かせる
 ②指ブラシをはめた指を利用して、猫ちゃんの上の歯と下の歯を大きく開ける
 ③スプーン等を利用して喉に入れる

指ブラシを使用することで、指を噛まれることを防ぎつつ簡単に口を開けることができるようになります。薬を直接喉に入れ、入ったことが確認出来たら口を閉じて喉を優しく撫でる。そして薬を飲みこんだか口を開けて確認して終わりです。ねこちゃんたちも薬を毎日飲んでいるとどうにか薬を飲まないようにと知恵をつけていくことがあり、飲んだふりをしてしばらくしたら吐き出すことがあるので確認してください。

<ポイント>
喉に上手く入れられずに薬を噛んだり、吐き出した場合
この時は何とか飲ませないとと思うよりも、吐き出させた後にスプーンに載せてもう一度飲ませることをお勧めします。でないとずっと噛み続けたり、口の中に残していつか吐き出す場合が多いです。

ピルガンやスプーンを使用して正確に喉に落としてあげること
猫ちゃんは薬を飲んだのか分からないことが多いため、この時は超集中で行うと良いです。

チュールが好きな子に試してみて上手くでき、シリンジを薬を飲ませる時のみに使用するのではなく、チュールのスプーンとして慣れさせたところで薬を飲ませる方法です。

短所は、投与量が多くなるほどチュールの量も増えることです。そのため次に紹介する方法で飲ませるとチュールの量が少なくなります。

<ポイント>
奥歯で噛んだタイミングタイミングで薬を落とすこと

<飲ませ方>
チュールをほんの少し錠剤に匂いや味を付ける感覚で付けてあげた後に、口を開けたタイミングで舌の上に乗せてあげる

YouTubeで紹介されていた方法で飲ませてみると、うちの子も飲ませることが出来たという方が多かった方法です。簡単に動画の内容をまとめました。

出典:YouTube – Fundamentally Feline(薬の飲ませ方は48秒~)

<準備するもの>
 → 針のない注射器、愛猫ちゃんが食べられるウェットタイプの食べ物

<カーペットの上で薬を飲ませる方法>
 ①感触のあるカーペットの上に猫ちゃんを乗せる
 ②猫ちゃんの前に薬を置く
 ③注射器で薬の上にウェットタイプの食べ物を少しずつ乗せる(アメリカンドッグにケチャップをかける感じに)
 ④猫が一人で薬を飲み(食べ)始める

実際の経験談 ↓

<注意すること>
 ①カーペットのようなザラザラとした質感のみ有効。フローリングやお皿の上といったツルツルしたところではチュールのみを舐めてどこか行ってしまいます。
 ②カーペットの準備が難しいという場合は、成功率はわずかに落ちますがタオルの上でやってみるのも有効です。

<参考までに>
この方法をやってみた方によると、チュールを注射器の中に入れなくても、錠剤に猫が美味しいと感じるにおいが伝わる程度に薬をつけてあげると自分から薬を口に入れてもらえるそうです。

大きいカーペットを準備しなくても、キャットタワーに滑り止めとしてカーペットがあればそのうえで、溝が深すぎない爪とぎの上でも十分にこの方法を行えたそうです。

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