FIP治療情報

ドライタイプ眼球と神経症状の治療

猫伝染性腹膜炎ウェットタイプとドライタイプは細胞性免疫と体液性免疫の働きにが大きく影響することをお伝えし、FIPウイルスによる神経症状と眼球症状の関係をお伝えしました。今回の記事は眼球症状と神経症状の治療方法についてお話ししようと思います。

今現在の猫伝染性腹膜炎ドライタイプの眼球症状や神経症状の治療方法は、体重1kgあたりの投薬量を増やしてあげることにより、体内の薬の濃度を高めて血液臓器関門を通過するFIP治療剤の量を増やしてあげることです。ただやみくもに増やせば良いという訳ではありませんが、その子の血液検査結果や現在どのような症状なのか治療中の変化に気を使いながら投薬量を決めてあげることが大切です。

もしFIP治療薬を増量をしているにも関わらず悪化していたりなかなか回復しないという時には他のブランドの薬を試してみるのも一つの方法です。

愛猫ちゃんはいつ神経症状からいつ回復してくれるのか、また元気にジャンプしたり走ったりできるのかかなり気になることかと思います。

神経症状は炎症により脳神経の損傷が進行していくため治りの速度は千差万別です。どこに炎症が起こっているのかまた、どの程度の炎症や損傷具合なのかによって回復速度は様々です。通常4~8週間かけてゆっくりと回復していることが多いです。治療前や治療薬の増量前よりも発作の回数が増えていたり、酷くなっていない場合は焦らず見守っていてください。

中には後遺症として治療を終了する子もいますが、この場合は治療終了後数カ月から1年を目安にゆっくりゆっくりと治る子もいます。この後遺症として治療を終了するかも良く判断して決定する必要があるため、ご自身で決定するのではなくかかりつけ医やFIPの経験が豊富な方と相談してください^^

後遺症として治療が必要な場合はかかりつけ医の先生と相談し必要な処置を行っていけば大丈夫です。

猫伝染性腹膜炎(FIP)と診断され、特に眼球症状や神経症状が出ている猫ちゃんのご家族の方々がこの記事を通して治療方針を決める際の役に立てられたらなと願っています。

上部へスクロール