2回に渡って、FIPの治療方法のうちの一つである皮下注射の際に揃えると良いものとバイアルの使用方法についてお伝えしました。まだ読んでないよという方は上のリンクより確認してください^^
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Toggle猫伝染性腹膜炎の皮下注射治療の要約
猫ちゃんに注射を打つ手順
準備しないといけないものは全て準備でき、残すは注射を打つのみとなりました。(投与量は必ず愛猫ちゃんの体重とFIP症状に合わせた投与量を用意してくださいね!)注射を打つのみと簡単に言いましたが、ここからが最も難しい作業となります。猫でんちと一緒に一段階ずつ頑張っていきましょう。
注射による猫伝染性腹膜炎新薬の投与方法は「皮下注射」です。
皮下注射は、絵のように筋肉と皮膚の間の空間に注射を刺して行います。
① 利き手の反対の手でテントを作る
写真のように指2本で猫ちゃんの皮膚を厚く掴み上げると、皮だけを引っ張っている感覚があります。持ち上げた皮膚で三角のテントを作り、テントを消毒後に注射を打ちます。
② 注射部位にアルコール消毒する
①でテントを作った後に、テント部分にアルコール綿で消毒します。
長毛や剛毛な猫ちゃんに注射を打つ場合、注射針が皮膚の中に入っているかどうか観察しにくい時があります。アルコール綿でよく消毒捨てあげると毛が濡れて注射部位が見やすくなります。
③ 注射針を刺す
注射針を刺す角度は45度です。かなり下や上に向ける必要はありません。注射針の穴が開いている方を天井に向けるようにしてください。
注射の向きや角度の準備が出来たら、再度針を刺す部位を確認して注射針をテントの中に刺し入れます。猫ちゃんの皮膚は思ったよりも厚く、すーっと入る感覚ではなく、若干ぐぐっと皮を突き破る感じがします。
猫ちゃんに注射針を刺す瞬間は大変かと思いますが、一気に素早く差すようにしてください。優しく入れようとすると、むしろ猫ちゃんにとって強い痛みを感じます。
注射針を深く入れすぎるとテントの反対側から突き抜けてしまうことがあります。針の真ん中あたりまで入れることが出来れば針が十分入ったと言えます。
④ 上手く注射針が刺せたか確認&投薬
ピストンを軽く引きピストンが元の位置に戻ると、注射針を上手に刺せたということが確認できます。もし血が出てしまったり、ピストンが引っ張られたままの場合は注射を抜いて再度挑戦してみてください。
最後にピストンをぎゅっと押して注射薬を注入すれば、投薬の完了です!
痛くないようにとゆっくりとピストンを押すよりも、ぎゅっと一気にピストンを押してください^^
⑤ 注射部位を揉む
投薬完了後、アルコール綿で軽く注射部位を拭き取ってください。
⑥ 猫ちゃんを褒める
最後にご褒美に愛猫ちゃんの大好きなおやつをたくさんあげて、頑張ったねと褒めてください!
注射を打たれてご機嫌斜めな愛猫ちゃんでもおやつはきちんと食べてくれることが多いです 笑
皮下注射のまとめ
言葉だけでは難しいと思うので、実際の動画を参考にしながら確認してみてください。
>>> 皮下注射の様子の動画まとめ | 猫でんち
注射を打つということは、猫ちゃんにも負担がかかりますが家族である私たちにとっても大変なことですが、何回か注射を打っていくうちにコツを掴み、手際よくできるようになります。治療初期の頃よりもスムーズに注射ができるようになることで猫ちゃんにとっても痛みを感じにくいような注射を打てるようになっていきます!
愛猫ちゃんたちは、自分たちのために注射を打ってくれていると理解しています!頑張って下さい。
また、どうしても注射が難しいという方にはGS-441524やモルヌピラビルの錠剤を取り扱っている猫伝染性腹膜炎の治療薬の販売会社があります。猫ちゃんやご家族にとってベストな治療方法が見つかります様に。
FIP治療は病院だけではなく自宅でも可能な病気です。未承認薬だから諦める、治療費が高いから諦める、病院で諦めた方が良いと言われ諦めるということがないように、猫でんちと一緒にFIP寛解に向けて頑張りましょう
次回、皮下注射についてよくある質問についてまとめていきます!