FIP治療情報

FIP皮下注射治療 ⑤注射による皮膚の炎症の予防

猫の病気である猫伝染性腹膜炎の治療について、FIPの治療薬のGS-441524やモルヌピラビル、再発耐性時の治療薬の紹介をしている猫でんちが皮下注射について説明します
  1. 皮下注射治療を行うために必要なもの
  2. 注射器に薬を入れる方法(バイアルの使用方法)
  3. 注射の打ち方
  4. よくある質問
  5. 注射による皮膚の炎症の予防方法
  6. 皮下注射の様子の動画集

猫伝染性腹膜炎の治療薬の成分であるGS-441524の特性上、酸性度合いが強く(pHが低い)、粘り強く、痛みを感じやすいのが特徴です。「長期間の使用」「注射部位を頻繁に触れる」と皮膚への炎症がより起こりやすくなります。

猫でんちとしては、「ご飯が食べられる」「食べた直後に下痢や嘔吐がない」「深刻な神経症状や眼球症状がない」場合は経口薬からのスタートでも十分可能といわれています。ただし使用するGS-441524のブランドによって注射治療からの推奨等、基準があるためよく販売メーカーと相談してください。

注射薬からスタートしても症状が安定し始めた頃から経口薬への切り替えも可能です。これから治療を行う方は参考にしてください!

背中全体を思いっきり剃ることで「注射液の漏れ」や「炎症の発見が簡単」になります。また、炎症発生時に毛の混入を防ぐ等の衛生面を保つ役割も担います!

剃った毛はまた長くなってきますので、定期的に剃ってあげてください^^

注射が打ちやすいからと同じ部位に長期間注射を行うと炎症や潰瘍を誘発する可能性が高くなります。背骨付近を除き、毎日ローテーションして違う部位に注射を打ってください。

真皮層(皮膚部分)に注射を行ってしまった場合、潰瘍ができてしまう可能性が高いです。
注射を打つときはテントをしっかり作り30~45度の角度ぐっとピストンを押すようにしてください。

皮膚の表面近くに注射した場合は注射液が漏れる可能性があります。触ってみるとツルツルしていたり、濡れているような様子が見られた場合、清潔なアルコール綿やウェットティッシュで拭き取り、皮膚に注射液が残らないようにしてください。

注射液の漏れを見つけた場合は、漏れた分を入れるようにしてください^^

私たちが注射をする時と同じように注射部位は清潔に保つようにしてください。
例)注射前後にアルコール綿で拭く、毛を剃る、注射を気にして触ったり舐める子にはエリザベスカラーや服の着用

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注射治療期間中、炎症が発生することがないように無事に終えられること願っています。頑張りましょう!もし炎症が出来てしまってもかかりつけ医の先生と相談しながら軟膏や弱いステロイドを塗り管理をすれば治っていきます。

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