FIP治療情報

胸水と腹水 – リバルタテスト

猫伝染性腹膜炎の診断を受けてからサイトを見つけている方もいるかもしれませんが、ウェットタイプのFIPか分からない時期、FIP治療初期である胸水や腹水があると言われた時に気になるであろうことをまとめました。

リバルタテスト:胸水や腹水の浸出液でFIPかどうか診断する方法

猫ちゃんの胸水や腹水の原因は様々ですが、幼い子が胸水や腹水が溜まるような病気は少なく、猫伝染性腹膜炎から病気の可能性を考える必要があります。

シニア猫ちゃんの場合は、胸水や腹水の原因は様々です。
 ・心不全
 ・腎不全
 ・肝臓の損傷
 ・寄生虫
 ・リンパ腫
 ・膀胱破裂 など

大人な猫ちゃんなのに腹水が溜まっている、考えられる検査を行う前に、簡単なのにある程度の正確率を持っている検査方法がリバルタテストです。

特別な検査室の施設や機械は必要なく、個人病院でも簡単にできるテストです。この検査方法はもともと1900年頃のイタリアの研究者リバルタさんが発見した方法です。体液のタンパク質濃度を利用して人間の患者の漏出液と浸出液を区別することに使用しました。

猫伝染性腹膜炎(FIP)による浸出液と他の病気による漏出液を区別するのにも有用です。簡単に見えるテストですが、猫の浸出液を対象とした研究では、リバルタテストは高い陽性予測値(86%)と高い陰性予測値(96%)を見せています

  1. 試験管に蒸留水を入れて酢酸を混ぜる
  2. この混合水にテスト対象の浸出液を一滴入れる
    • テスト対象の一滴が煙のように消えたら → 陰性 → 漏出液
    • テスト対象の一滴の形が維持されていたり、表面に浮いている状態、浮き輪模様(水滴模様、くらげ模様)でゆっくりと落ちていく → 陽性 → 浸出液

猫伝染性腹膜炎の浸出液のリバルタテスト
見やすいように青色で着色し、くらげ模様を確認できるため、陽性と判断できる

【リバルタテスト陽性の動画】出典:You tube

【リバルタテスト陰性の動画】出典:You tube

カテゴリー:

上部へスクロール