FIP治療情報

FIP皮下注射を行うために必要なもの

今回から数回に分けて猫でんちではFIP治療のうち注射を行う方に向けて、準備する物や注射器の扱い方、よくある質問についてまとめていきます。

  1. 皮下注射治療を行うために必要なもの ←
  2. 注射器に薬を入れる(バイアルの使用方法)
  3. 注射の打ち方
  4. よくある質問
  5. 注射による皮膚の炎症の予防方法
  6. 皮下注射の様子の動画集

大部分の方々は病院にて注射器を購入しています。猫ちゃんによって痛がったり痛がらない注射器があるため、この注射器がお勧めと言うことは難しいですが、実際に使用しながらその子に合った(あまり痛がらない)注射器を見つけてあげてください。

注射針の太さは「30G<26G<23G<21G・・・」と数字が小さくなるほど太くなり、G(ゲージ)という単位で呼ばれています。

注射針が細いほど
└ 皮下にさす際に痛みを感じにくいが、薬を入れる時間が長くなる
注射針が太いほど
└ 皮下にさす際に痛みを感じる可能性が高くなる

シリンジの容量は値が大きくなるほどピストンの圧力が大きくなるため、注射の時間が短くなります。例えば、注射液の容量が0.7~0.9mlの場合は1ml用よりも、2ml用を選択することをお勧めします。

GS-441524といわれる注射液は性質上粘り気があり酸性のため、かなり痛い注射の部類です。

そのため猫ちゃんの反抗もかなり酷くなります。注射のために猫ちゃんを固定している手や腕を噛む可能性もあるので、ネックカラーを着用することで楽に注射を打てるようになります。

また、注射部位を舐めることの防止にもつながります。

ドラッグストアや100円ショップ等で簡単に購入可能です。

注射する部分の消毒や、注射が終わってから漏れたところを拭き取る時、薬が入っている瓶(バイアル)の消毒に使用します。

普段温厚な子も注射を打つと怒ります。注射を打ったご褒美に大好きなおやつを思う存分あげてください!大好きなおやつを食べているうちに怒りがだんだんと収まっていくかと思います!

猫ちゃんの体調や個性によって、足を激しく動かす子たちにはブランケットや大き目のタオル、又はオンラインサイトで販売されている保定する袋を使用して、注射部位のみを出して注射を打つ方法があります。

「注射を打つ部分がはっきりと見えるようになる」「注射液が漏れていないかの確認」「炎症の早期発見」「炎症に怪我入り込み重症化をさせないため」FIPの注射治療を開始する前に、背中全体を剃ることを推奨しています。

この時は悲しいかもしれませんが毛は嫌でも生えてきますので、思い切って剃ってあげてください。

猫伝染性腹膜炎の投薬量は体重によって変わっていきます。
FIP治療において大切な血中濃度を一定にするため正確な投薬量の計算のために、毎日体重を測定してください。

今回は注射をする際に必要なものをまとめました。
次回、注射器の中に注射液を入れる方法を紹介します^^

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